子供靴の選び方
●大きくても未完成な子供の足
足は、先にも触れましたように幼児の頃は大部分が軟骨で、発達につれて次第にかたい骨に成長していきます。この過程を”化骨”といいますが、その進み方に個人差があり、早い人で14〜16歳、遅い人でも18歳頃までには完成するといわれています。
足の形はこの時期に決まりますから、きつめの靴を履くと筋肉が圧迫され、骨の正しい成長を妨げたり関節がズレて骨組みがゆがんでしまったりします。
●小さくなった靴は直ちに処分
子供の足長の伸びは年齢と個人差により一定ではありませんが、一年におよそ10ミリ前後ですので、靴が小さくなっていないか定期的にチェックすることが大切です。
靴が小さくなったと思ったらまだ充分履ける状態でも、幼児靴と同様にストップして、直ちに上のサイズに履き替えさせることです。
また、履きぐせのついた靴を鞄や洋服などのように、弟や妹に”おさがり”で履かせることは禁物です。
●子供の足を良くするも悪くするも母親の責任
子供は自分で靴を買うわけではありませんから、靴選びは結局お母さん方の責任ということになりますが、本人を連れていかず、お母さんがサイズだけで買ってくるのをよく見かけます。
こんなことはもってのほかで、子供の足に必ず履かせて慎重に選んでください。
子供の足の中身はまだ未完成ですから、靴である程度保護することが必要ですが、人間本来の発育を害するような過保護な靴はかえって弱くしてしまいます。
足の病気や障害の原因の多くは、成長期に合わない靴を履いていたためというのが欧米では定説です。
化骨完了前の子供の足の骨は未成熟なため、合わない靴を履くと正常な発育が阻害され、そのことが30年、40年後に足の障害として表面化してくるのです。
そこで問題になるのが、わが国の小・中・高校における指定靴、制定靴あるいは校内履きです。
これらの選択基準は子供の足の特徴や機能などとは全く関係なく、値段や耐久性などの親の都合と、子供の行動を統制しやすいよう紐靴を禁止するなど学校側の都合が優先されているのが実態です。
シューフィッターが、足の成長にとって最も大事な時期にこんな靴を履かされている子供がかわいそうだと学校側に訴えても、全然聞く耳を持たずです。
親も教師も行政も、靴についてほとんど無関心な我が国では、当分の間靴による足の病気、障害は減りそうもありませんが、最大の犠牲者が当の子供達であることに1日も早く目覚めて欲しいものです。
●子供の足の動きにフィットしたもの
子供靴は次の点に注意して選んでください。
- 爪先の狭いものは避けること。とくに小学校低学年のうちは、幼児靴と同様に先広がりのものが良い。
- 爪先の外側で歩く幼児の歩きぶりが残っているうちは、底からアッパーにかけてのこの部分が補強してあるもの。
- きつい靴はもちろんだが、ゆるい靴もいけない。靴が大きすぎると足が靴の中で必要以上に動いて疲れるだけでなく、機敏な動きに対応できず、事故につながるおそれがある。
- 子供は激しく汗をかくので、吸放湿性に優れた材料を使ったものが良い。
- 足に対する保護と鍛錬が必要なことから、底をはじめ全体がしっかりしたつくりの革靴と、運動時の足の動きに沿って変形しやすい運動靴の併用が望ましい。
- なるべくなら、くるぶしを包むブーツタイプで、紐などで調節の利く靴が良い。