覚えていただきたい姿勢には5 つのパターンがありますが代表的なものを説明します。よく見られる悪い姿勢の一つは、凹円背変形と言います。(図4)
この変形は女子に多く見られ、腰が反っているため、姿勢が良いと勘違いしている場合がよくあります。腰椎は反っている、お尻が突き出ている、お腹に力が入ってない、胸を張っている、というのが特徴です。
胸を反った姿勢で、年齢と共に背中が丸くなってくると、そのつなぎ目で圧迫骨折を起こしてきます。これを防ぐにはどうすればいいか。まず、胴周りのインナーマッスルをトレーニングします。これにより、腹腔内圧があがると、上半身の重みは腰椎だけでなく、腹腔が支えてくれるようになります。この姿勢の特徴は、大胸筋、大臀筋、腹直筋を全然使わずに生活している、逆に脊柱起立筋、背骨が反っているので緊張して収縮している。これをストレッチしていくことで骨盤の傾きは矯正され、姿勢は改善します。もう一つ、よくある姿勢の変形は平背です。(図5)
正常の脊椎は横から見るとS 字状に湾曲し、スプリングの役目をしています。平背変形の人は脊椎がまっすぐになっています。上半身の重みがまっすぐ腰椎に乗ってきますので、腰椎の椎間板がつぶれていきます。この変形は男性に多く、猫背で、腰を丸めているのが特徴です。先ほどの凹円背変形と同様にコアトレーニングと、大腿屈筋のストレッチと背筋の強化です。