高齢者の靴選びで大切なポイントは「転倒骨折予防」でしょう。
転びやすいのは、爪先が引っかかる靴。ですから、転びにくいのは「爪先が引っかからない靴」なのです。図を参考に、ポイントを確認して下さい。
(1)理想のデザインはくるぶしまで包み込むチャッカーブーツや、ひも締めまたは面ファスナー付きのタイプ。くるぶしを押さえると安定するのです。
(2)爪先の余裕は、できるだけ少ないものの方が良いでしょう。ただし、歩いたとき、足指が前にぶつかってはいけません。
(3)靴の爪先の形状は、足指の形状に合わせ、指が楽に動くよう広め。
(4)爪先は、地面より十分上がっている。
(5)靴の先端の地面に接する部分が、かどがなく丸みを帯びている。
(6)ヒールの前端が、かどがなく平らであるか、ゆるやかな丸みを帯びている。
(7)靴底の前部が、突き出していない。
(8)かかと周りは芯が入っていて、しっかりできている。
(9)足指の付け根に接する踏みつけ部分は、よくしなって曲がりやすい。
(10)靴底は、適度にすべりにくい。
軽く柔らかければ良い、とは限りません。足を支え保護するには、各パーツがしっかりしたものがおすすめ。
軽すぎ柔らかすぎる靴は、パーツが必要な基準を満たしていないものが多いのです。
幼児の場合、かかとを付けずに歩行します。そこで、靴の爪先は足指部分が幅広くゆったりしていることが大切。
成長を見込み、爪先部分に余裕を見る点が、高齢者と異なります。